【行事 / 宗教】 天保十一年十月十三日 (西暦 1840-11-06)
干支: 年[庚子] 月[丁亥] 日[己巳]
月相: / 節気:

浅草寺本堂の修復が成就し本尊遷座なる

浅草寺(現在の東京都台東区浅草)の本堂の修復が完成し、酉下刻(午後6時頃)に、本尊が一時安置されていた念仏堂から本堂へ遷座されました。遷座の間は惣門を閉じ、講中以外の者は境内に入ることを許されませんでした。遷座後にはしばらく開帳が行われ、僧侶や俗人が大勢集まり賑わいを見せました。
なお、この時まで本堂には、曾我蛇足の末孫・寂叔が描いた「惟茂鬼女」の額、森蘭斎(蘭斎文祥)が描いた関羽の額、鈴木芙蓉が描いた予譲の額などが掲げられていました。しかし、普請の際に取り外されて以来、再び掲げられることはありませんでした。『武江年表』は、これを惜しむべきことと記しています。
【 史料原文・書き下し文 】
○十月十三日、浅草寺本堂修復成就にて、今夜酉下刻、本尊、念仏堂(本堂普請中、本尊は此堂に安置し奉る)より遷座あり(迁仏の間は、惣門を閉し、講中の外、入る事をゆるさず)。終て暫時、開帳あり。道俗群集す(此時迄、本堂に曾我蛇足が末孫寂叔が筆の惟茂鬼女の額・蘭斎文祥が筆の関羽額・鈴木芙蓉が筆の予譲の額等ありしが、普請の時はづしたる儘、再度掲る事なし。惜むべし)。(武江年表)
出典・参考文献: 武江年表