【事件・災害 / 火災・火事】 文化十年二月十五日 (西暦 1813-03-17)
干支: 年[癸酉] 月[乙卯] 日[癸丑]
月相: 望(満月) / 節気:

下谷御成道から出火し上野町山下まで広範囲を焼失する大火

二月十五日の夜亥半刻(22時半頃)、下谷御成道の黒田豊前侯(筑前国福岡藩主黒田家)の南隅長屋(現在の東京都台東区上野・下谷周辺)より出火しました。
烈しい風にあおられた火は石川侯の御屋敷を飛び越し、丸一茶店の裏手に達して左右へと広がり、向かい側の仲町の両側が残らず焼失しました。
さらに池之端の裏通りから加藤侯の長屋にいたるまで延焼し、西側は三枚橋の向かい側にある料理屋・松阪屋の側まで、東側は呉服店の松坂屋の側から上野町の山下にいたるまで広く焼き払いました。
この時、池之端仲町で「大槌屋」という小間物、袋物、雛人形の類を商う大商人が全焼の被害に遭い、約4万両もの莫大な損害を被ったと伝えられています。
【 史料原文・書き下し文 】
○同十五日夜亥半刻、下谷御成道黒田豊前侯の南隅長屋より出火。烈風にして石川侯御屋敷を吹越し、丸一茶店の裏につきて左右にひろごり、向側より仲町両側残らず焼失。池の端裏通り、加藤侯長屋迄、西は三枚橋向料理屋松阪屋の側がは、東は呉服店松坂屋の側より上野町山下迄焼る。
金吾云、此節、池之端仲町大槌屋といふ小間物・袋物・雛人形の類をひさぐ大商人、丸焼となり四万両程の損耗なりと云々。(武江年表)
出典・参考文献: 武江年表