【事件・災害 / 火災・火事】
慶長六年十一月二日
(西暦 1601-11-26)
干支: 年[辛丑] 月[庚子] 日[丙戌]
月相: / 節気:
月相: / 節気:
駿河町より出火し江戸の町が一宇も残らず全焼、江戸瓦葺の始なり
十一月二日の巳の刻(午前10時頃)、駿河町(現在の東京都中央区日本橋室町周辺)の幸之丞家より火災が発生しました。この大火により江戸の町家が一宇も残らず焼き尽くされ、多くの人が犠牲となりました。町中が草葺屋根であったために火事が絶えないことから、官府より「この機会にすべて板葺屋根にするように」との命令が出されました。町中が板葺屋根で再建されるなか、本町二丁目(現在の中央区日本橋本町二丁目)の瀧山弥次兵衛という人物が他者に先駆けて工夫を凝らし、街道に面した屋根の前半分を瓦で葺き、後半分を杉の板で葺きました。人々は「珍しく奇特なことだ」と褒めたたえて彼を「半瓦弥次兵衛」と呼びました。これが江戸における瓦葺屋根の始まりとされています。
【 史料原文・書き下し文 】
○十一月二日巳の刻、駿河町幸之丞家より火を出す。此大焼亡に江戸町一宇も残らず、人多く死す。畢竟、町中草葺故火事絶ず。此序に皆板葺になすべきよし、官府より命ぜられければ、町中ことく板葺に作る所に、瀧山弥次兵衛といふ者、諸人に秀でゝ家を作らんと工み、海道表棟より半分瓦にて葺、後半分をば杉にて葺たり。皆人沙汰しけるは、本町二丁目の瀧山弥次兵衛は、家を半分瓦にて葺たり。さても珍らしや、奇特哉と人ほうびして異名を半瓦弥次兵衛と云。是、江戸瓦葺の始なり(以上『慶長見聞集』に出)。(武江年表)
出典・参考文献: 武江年表
